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11_ 2024
『イブニング』今号(2006,No.3)の「餓狼伝」はただ単にリアルだ。
試合前の工藤選手のスパーリングの相手を、全身を防具で固めた後輩が務める。
工藤に2発食らい(その間に一撃返すが)、更に迫る工藤先輩に、「ちょ…チョッ」(ちょっと待って下さい!)とか言って降参する。「まだやれるか」と問われ、「スンマセンっっ、むりっス」とキッパリと答える。

このシーンの何が特筆すべきか。
このテの格闘漫画では、こんなシーンでは、スパーリングの相手は腕や足の1本も折られるか、吹っ飛ばされてピクピクと痙攣したりしてないか。
確かに読者にとって、そのキャラは取るに足らない、レギュラー・キャラの力量をアピールする為だけに登場させられた端役かもしれないが、当のレギュラー・キャラにとっては道場の仲間なのだ。その練習仲間と軽い組手をやる時に、そんなカゲキな事になどなる訳が無い(や、まぁ、なる事もあるんだけど)。

この後輩も降参したからといってヘタレではないし、実力だって並以上の猛者だろう、ただ工藤の実力に対しては2発受ける以上の組手の相手は無理ですと正直に申告しているだけだ。

どこの道場でも見られる当たり前の光景。
バトル漫画はより過激に描かなければ説得力を持ち得ないなんて事は無かったのだ(板垣先生自身は組手で大変な目に遭わされた経験があるのに…)。


 
ID: イカサマ・ヘッド / comments (2) / trackback (0) / 一般
2006-01-15 (Sun) 14:59:22





≫ >説得力のある生々しさは飽きないし、つい見入ってしまいますね
フィクションは、エンターテインメントなんだから、リアリティにそこまで拘るべきでない、って意見も、正しいけど、そういうのとは別に、例えば、こういう試合会場の雰囲気とか、生身の肉体の温度、臭い、更には格闘に伴う痛み…とかを読者に届ける、ってタイプの表現物もアリだと思いますね。

>リングの米国版
これもオリジナル版も観ていませんが、日本的な恐怖が、彼等にも恐怖として認識されたってーだけで、取り敢えずいいです(笑)。
でも、ヨーロッパの各童話にある怖さって、日本的なものと違わない様な気もしますね。
 ≫ ヘッド / link / 2006-01-23 20:20 / R3iSA5Mw
≫ 地味だけど説得力のある生々しさは飽きないし、つい見入ってしまいますね。
話が少しずれますが、
リングの米国版がつまんないのはそこが理解できてないからでしょうね。
 ≫ さえき / link / 2006-01-15 18:41 / dHkaHM/2
http://head.usamimi.info/tb.php/22170

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