・佐野眞一『甘粕正彦 乱心の曠野』(新潮、'10)
「私は父が大好きなんです。だからこそ、複雑な気持ちにならざるを得ないのです。私のことも色々とお調べになっているのでしょう? 私は自分の信ずる道を生きてきました。そのことに少しの後悔もありません。ただ、甘粕の娘ということが良くも悪くも、どれほど私にとって大きな意味をもってきたか。簡単にお話しできることではありません。また、誰かに理解してもらいたいとも思っていないのです 」(p551) 本書に書かれた甘粕の苦衷、関係者の語る幾つかの物語作品に登場する甘粕のキャラ付けへの憤り等思うと、大塚英志氏が嘗て語っていた、所謂「「偽史」を近頃ではトンデモ本と呼び、嘲笑するのが流行のようだが、ぼくにはそれはしっくりこない」(大塚英志+森美夏『北神伝綺』下(角川、'04、p230))という物言いは、不謹慎だとも思える。 少なくとも、フィクションを楽しむ自由に、事実の追求/研究/記録が制限される謂れは無い。 先日、父が酔って、キリストの墓が青森に在るって話を真剣にし出した。 オカルトは無学な人間を騙す罪なものだ。 出典は忘失したが、山本弘氏が嘗て荒唐無稽なオカルト本に比べ真っ当な研究文献は全然売れていない、と語っていたのを思い出す。 ・海野凪子、蛇蔵『日本人の知らない日本語』4(メディアファクトリー、'13) 「漢字が沢山ある方が楽ですよ!! 知らない単語も意味が推測できますから」(p26) 「日本は常用漢字に含まれない字を新聞でさえひらがなにするでしょう あれやめてほしいです」(p27) 動物の新目名問題もそうだけど、どうも日本は“分かり易さ”を取り違えがちな傾向が有る…。 そして、“既にやらかしてしまった”中国、韓国、ベトナムの人にも、この提言を伝えたい。 ・道満晴明氏の作品を僕は好きで、数冊の単行本を持っていたけど、ただそれ等は成年指定で、好きな漫画と語るのは憚られて(当然偏見なんて無いけど)。 故に、『ヴォイニッチホテル』1,2巻(秋田書店)、『ニッケルオデオン』赤、緑(小学館)は正に待望の書。 万人にこれ好き!と言える。 ・『アフタヌーン』'13.10. 「臨死!!江古田ちゃん」、モッさんの店のハナシ(p135)は必読! 10月号の感想ではないが、「マージナル・オペレーション」の、人物の口がスリット状に描かれるのが面白いと思うんだが、画力の向上と共に失われそうな特長だ…。 これも10月号の感想という訳ではないが「げんしけん」。矢島さんを描くのが1つのテーマとなっているのは間違いないだろうけど(大抵の作品では、この様なモッサイ女子を描いてもこの体型はオミットされてると思うんだけど、矢島さんはその辺ガッツリ描かれてるよね。そして、たとえ太ってなくても、美形でもないし。つまり全くあざとくない)、でも僕は吉武ちゃんにイヤらしい事をしたい(苦笑)。 ・『週刊少年チャンピオン』'13.no.39 「あまねあたためる」、チャンピオンはタダでは美少女を描かないを地で行く最終回。チャンピオン伝統のケンカ番長とあまねちゃん。 ・http://www.nicovideo.jp/watch/sm20704913 【初音ミク】ひらく夢は夜をくりかえす【オリジナル】 安定のFuzzP。必聴!
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