高橋慶太郎「オーディナリープラスマイナス」の連載は再開しないのか?
「的場伊万里。それがショートカットで小柄な「武器」の名前」 とは、今は亡き『アフタヌーン シーズン増刊』vol.11(2002.5.)に載った上掲作品の第1話に付されたアオリだ。 驚いたのは2つ目のエピソード(上掲誌vol.12,13)、高校生の犯罪グループと対決した時だ。 普通、プロの本物の殺し屋が主人公の作品では、そういう世界に首を突っ込んだ素人の犯罪者は、おイタをしちゃイカンと懲らしめられ、主人公との格の違いを見せ付けられるものだが、この作品は違う。 「売人と渡り合って“こっち”の世界を垣間見てそこに安らかな境地があるとでも思ったの?」 「……どこへ行ったって何にも見えやしねえよ。特にテメエはな」 とか、 「殺し屋の厭世的な語りをタラタラ聞けるほど私は寛容じゃない」 とか、敵役の高校生達は、自分達は犯罪者ではあるけれども、あくまで表の世界に居場所を持つカタギの人間である、という立場から、本物の裏社会の住人である主人公を軽蔑してみせるのだ。主人公も、その事に負い目を感じている。その意味で、彼等と主人公は同格である。 少女が主人公のアクションものとしての説得力は十二分だ。 これがアフタヌーン・シーズン増刊に描かれていた同時期、今は亡き「ヤングマガジン アッパーズ」に藤沢とおる「ローズ・ヒップ・ローズ」が連載されていたが、こっちはもはやイロモノにしか見えなかった。
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