2005-07-29「マイナー誌をたらい回しにされた挙句、掲載誌のリニューアルで打ち切り…ふざけるな!!」(長ぁ~)の項で、美少女を本当に楽しもうと欲すれば、ストーリーは寧ろその為に野太くなる、という話をした。
最近、成田美名子「サイファ」を読み返して思うのは、この漫画はそもそもは美少年を楽しもうという主旨のものだって事。それは間違い無い。 しかし、そのテーマに根拠=説得力を持たせようとする事によって、この壮大な人間模様が描かれるに至ったのだ。 成田氏の説得力がハンパじゃない事は、「美女」と見紛うルックスをし、ファッション・モデルのバイトをしているが、空手と柔道の黒帯を有し(ニューヨークが舞台の物語で、だ。将来の夢を問われ「日本武道館」と答え、ミュージシャン志望と思われたが、そうじゃなくて…というシーンは笑える)、性格はどっちかっつーと腕白小僧…というスーパー・ボーイである続編「アレクサンドライト」の主人公が、読者が感情移入する悩み多き普通の青年として描かれてる事にも表れている(これは大変な驚異だよ? 余談だが、格闘技の解釈には正直違和感を覚えるも、そもそもラスト・エピソードがフルコンタクト空手の大会なんて少女漫画が他にあるとも思えない)。 “結局、美少年・美少女しか印象に残っていない”などと言わせない骨太ドラマが美少年・美少女もののジャンルに存在している。 流行語の一つとして、「萌え」という単語を盛んに取り上げる一般週刊誌なんかにゃ理解出来っこない世界がそこにある。
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