僕の様な者がよりにもよって暴走族上がりのヒップホップ・グループ妄走族の「特攻一番鬼」こと般若を好きだというのもおかしな話だ。
ジブラにフィーチャーされていた般若のラップはただただ挑発的で不快なもので、僕はとにかくムカツイて、で、そういうのを期待して、彼の1stアルバム「おはよう日本」を買ったのだ。 だから、これの1曲目「般若今日」の軽快な陽気さは小気味好い肩透かしだった訳だ。 ハード・コア・ヒップホップの面白い所は、僕等の様な文化部系のマジメ君(? 真面目ってのは語弊があるよね(苦笑))が暴れ狂うパンク・ロックと丁度対照的に、街の不良がヤケに理知的でコンセプチュアルな創作を行う所だ。 今回出たシングル「オレたちの大和」は、映画「男たちの大和」がどんな内容かは知らないが、ともかくこの曲には、不良上がりのミュージシャンがこういうテーマを扱う際に陥りがちなナショナリズムは無い。 ここで歌われているのは素の戦争反対であり、死にたくないという事であり、人殺しを強いる事はオカシイという事であり、かつて日本で今でも世界でそれがあった/あるという事実だ。 前述のナショナリズムとか酔った男の論理とかが全く含有されていないのならば、肉体性を伴わないインテリの訴える戦争批判より、こんなワルのストレートな物言いの方が説得力がある(と言わせてしまう技巧を実は伴っているからだが。でもそれは小賢しさでは決してないのだ、と添えておく)。 知性と肉体性のどちらかを損なうのは、そろそろよそうや。
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