「しかし、日本のキッズの口語はなんて美しいんだろう。実は“日本語がダメになった”時代なんて一度もなくて、それは粋な若者の間で常に進化を遂げてきたのだ」
(磯部涼 『ヒーローはいつだって君をがっかりさせる』) 糸井重里監修『オトナ語の謎。』(新潮社)は、インターネット・サイト「ほぼ日刊イトイ新聞」に連載されたものを纏めたものだが、これが実用書としても機能しているとして、それはそもそもの作り手の本意ではなかったろう。 それは前文に、イトイ少年の「あなたは」という言葉に突然激怒した教師のエピソードを挙げている事にも窺える。日本語として正しくても、オトナの世界ではそれは通用しなかった、どうやらオトナの世界特有のオトナ語とでもいうべきものがある様だとその時から意識し始めた、との語りには反骨の性根が見て取れる。 本書で挙げられている「オトナ語」は皆、会社人ならば日々触れ、使っているもので、それぞれに為される説明も、なるべく下らない茶々入れに留められ、由来などについては語られない。即ち、用語辞典的な意義は本来全く無い(その点で、あくまで学術書から逸脱していない早川いくを『へんないきもの』とは異なる)。 じゃあ、何も言ってない本なのだろうか。 是も非も述べず、ただ存在する事が、ある事柄への批判となるという批評性も存在するのだ。
≫ >イトイ少年
久々に読み返したら、この教師を怒らせた「生意気くん」が糸井氏だとは書いてなかった。スミマセン。
≫ ヘッド / link / 2010-05-31 18:40 / 4XK1Yw2o
≫ >トーキョー者
って言われたら、「東京都に住んでた事は無い!」って言ってやろうと思ってるんですが、まだ機会がありません(笑)。
≫ イカサマ / link / 2007-05-21 10:24 / R3iSA5Mw
≫ 関西で関西弁が喋れないとトーキョー者って言われるし、
ネットでマトモな書き込みをすればネット語で叩かれる。 島国特有なのかせまーい範囲が常識になってしまうのはちょっとつらいけど、 まあそんなもんかと思えればある程度独自の言語を知って損はないかもね。
≫ 佐伯 / link / 2007-05-20 03:44 / dHkaHM/2
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