先日のコミティア(コミティア83)より。
文學館発行の大鰺温州『先生と呼ばないで…』。 検査技師漫画だ。後記で「大変に脚色して(←重要)描いています」「特定の病院の特定の出来事ではない」と述べられているが、極めて実録風の漫画だ。 シンプルな絵柄による所も大きいのだろうが、内容の全てが淡々としている。 採血の練習で「突き抜けた」「え!?」とかは序の口、ある意味お約束の作業中のガス・バーナー大炎上や、技術に問題のあるベテランの役職者への引導渡し(「細菌の染色はさあ、あいつらに任せてやってよ」)等々、生々しいエピソードばかりなのだが、それ等全てが淡々と、飄々としている。 この作風のお蔭で、相当専門的な内容なのに苦も無く読める。 実状をただ、淡々と描く―リアル派であろうとディフォルメされていようと、インパクトを強く演出される商業作品と好対照の表現であると言えるかも。 お天気お姉さん発行の青空まひる・パセリちゃん・ポコみん『性風俗ハンドブック』『Have a Good time 4 風俗嬢の待機室編』。 前者はガイドブックの体裁、後者は4コマ漫画がメインの本だが、内容的に両者とも性風俗紹介本だ。 現役風俗嬢による内情本であるけれども、利用者にとって意外な事実は特に描かれていない、と思う。 前掲の検査技師漫画と同様、商業作品の様に何かの点を過度に演出したりはしていない。 不人気嬢への「待機室で人気嬢の悪口言ってるヒマあったら努力してもっとサービス頑張りましょう」(『Have a Good time 4』)ってのはキツイが(笑)。 デジタルボウイズ発行の男マン『ねわざもの。』。 中高生らしき少年2人が、昼放課に体育館の倉庫で寝技のスパーを行う様を描いた漫画だが、これは1年前に出されたもののリメイクか。 今回はそれに比べてぶっちゃけショタ度がアップしている(笑)。 男マン氏=ショタの人、という認識のファンは実際に居るのだが、今回の寝技格闘技漫画はその事に全く自覚的に描かれた。 それは先日のショタスクラッチ5に本書を委託販売したという事と、男の子の乳首にスクリーン・トーンを貼っている事からも分かる(笑)。 メインの格闘シーンも、比較的劇画タッチの昨年発行のバージョンと違って、そのテの雰囲気が強くある。 その辺の氏の思惑は知らないが、格闘技ウォッチャーとしても有名な氏の作品だ、これを本格格闘漫画として期待して読んでいい。 何故グラップリング漫画って、無いのか(プロレス漫画以外は柔道漫画がチラホラとあるだけ)。『グラップラー刃牙』の主人公は、どっちかと言えばストライカー(打撃屋)だし(注:板垣氏は「グラップラー」を「組み技屋」でなく「格闘士」の意味で使用している。また主人公は「トータルファイター」であるとしている)。 男マン氏が描かなかったら、柴田ヨクサル氏に小西兄弟(「谷仮面」の小西と「エアマスター」の小西)を主人公にした漫画を描いてもらうしかなくなっちゃう。それ位、本格派だ。 格闘技のイメージはともすれば凄惨で悲壮なものだが、それとは全然違った健全な力比べ・技比べの世界を観る事が出来る。 上掲各サークルH.P. ・「文學館自動車部「R135」」 http://www17.plala.or.jp/r135/ ・「お天気お姉さんHP」 http://aozoramahiru.hp.infoseek.co.jp/ ・「デジタルボウイズ」 http://www.otokoman.com/
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