特に書く事も無いので。
先月位にテレビで「8mile」をやってたのを録画したまんまにしてたんだが、やっと観た。 随分前の映画だし、ネタバレなど気にせず話す。 若いラッパーがバトルで勝つっていう、そのまんまのサクセス・ストーリーで、なら、いつかのBボーイ・パークのM.C.バトルで、M.S.C.のプライマルが対戦相手ではなく審査員のハブ・アイ・スクリームを延々罵倒し続けたとか、更にその大会では同じM.S.C.のカンが大会自体を批判しながら優勝してしまったとかって話を聞いた事があるけど、事実は小説より奇なりだなぁ、って…。 いや。この映画の見所はそういう点じゃないのかも、とも。 エム演じる主人公のラッパー、ラビット青年はホワイト・トラッシュ―アメリカの白人貧困層。「マジムカつく 上級生がお袋とセックス」 彼がライバル、パパ・ドックの出自を暴いてみせるのは、この映画に対してある、白人がブラック・カルチャーでまで勝利を収めようという企みだ、っていう批判へのエクスキューズにはなっている。 「お上品な私立学校出身 ギャングスタが笑うぜ」「家族はみんな仲良し 一緒に暮らすペアレンツ」 「俺はホワイト・トラッシュ 文句あるか」「お袋とトレーラー住まい カネもない 大きなお世話だクソどもめ」 もし、このカルチャーがどん底の下層民の魂の叫びなら、白人も黒人もない、この2人のどちらがこれに相応しいだろうか? という意味での。 この映画を撮った者の意図がどうあれ、主役を演じる彼自身にとってはただ事実でしかないのだろう。 サクセス・ストーリーと言ったって、まだたった1回地元の大会で優勝しただけだし、ホールを沸かせた後工場の夜勤へと戻ってゆくラストは、地に足が着いている。
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