小石川ふに『ゆるユルにゃー!!』第1巻発売で、フニッパーズ(ふにさんのファンをこう呼ぶ。嘘。呼ばない)は結構な盛り上がりな様。
ほのぼのとした作品にささやかな毒が無い場合、深みが無く思える事がある。 ふに氏の作風というのはそれと違って、そのキャリアの初めのレディス・コミックから(いつかの『コーヒーブレイク』誌に掲載された作品がデビュー作なら、男性誌の方が先って事になるけど)一貫して、柔らかく優しい世界観を極めて自覚的に描いていて、その為に手放しのほのぼの漫画と違って、冷静でニュートラルなスタンスを保つ。 「誰ひとり居ない深き森の奥にあるという…迷いの森の門!!」 「誰ひとり居ないって少なくともコレ手入れしてる人居るだろ?」 普通、それは、物語から夢を奪い、ほのぼのした漫画ならほのぼのさに水を差し、ブッとんだ漫画ならその勢いを殺ぐ事になる。 が、それはテンションを一定に保つという事でもあり、変わらない日常を描くなら、それは似つかわしい。お笑いが、常識を踏まえていてこそ笑える様に、夢物語も現実的解釈を経てこそ安心して読めるのだ、とも思える。 ふに氏は確かに他に無い1ジャンルを築いていて、それには少なからぬニーズがある筈と思っていたが、氏の作風の象徴とも言える本作が特に話題になるのも無理は無い、かも(…寧ろ、この作風のままレディス・コミック/過激な恋愛を描いているという事に改めて驚いた(笑))。
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