こやま基夫氏の新作「なおざりダンジョン」は、「おざなりダンジョン」の第1話よりも前、主役のあの3人組 が初めて会った頃の物語だ。
彼等の魅力は何といっても風来坊気質な所だ。それぞれ戦士/盗賊/魔法使いとして達人級の実力を持ちながら、その事実はあくまでも知る人ぞ知る、見るべき者が見れば解るといったものであり、誰に認められようと、何を成し遂げようと、彼等は一介の最下層の冒険者のままだ。 「おざなり~」に於いても、続編「なりゆき~」に於いてもそうだったのだから、それ以前の本っ当ぉに名も無き頃のエピソードならその傾向はより顕著だ。世知辛く過酷な冒険をゆく者が故の、ドライさと情熱の見え隠れっぷりもまた然り。 このシリーズでも、いずれ彼等は英雄視されて然るべき活躍をするのだろう。でも(「おざなり~」の冒頭でただの名も無きゴロツキだったのだから)確実に、そんなくだらないものにはならない。 反権威主義の為の反権威主義など意味は無い。本物は初めからそんなものにはかかずらわない。
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