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面白いかどうかの前に、この設定は言うまでもないある1つの意味に於いて、存在そのものが有意義だ。
全く、何て悪趣味なんだ(笑)。が、図書検閲の厳しい世界という設定を冒頭のナレーションだけでさらっと済ませされても、違和感無く受け容れられるのは確かだろう。 いつか「マクロス7」について、アニメという文化系のジャンルに於いて描かれる無頼漢には余りリアリティを感じないがバサラは違う、という様な話をした気がするが、無頼漢でそうなら、“本”っていうものをテーマになんかしちゃった場合はもうカクジツにインドア派の論理で語られる世界となる。なのに、この「図書館戦争」は、図書の検閲やそれに対抗する、いわゆる憲兵の様な人達の物語である故に、寧ろ体育会系的であるのが面白い。 主人公は、本は好きかも知れないが座学は苦手な筋肉少女だ。 まだ2話目、今後どう展開するのかも、物語のテーマも、何も解らない(えっ、原作小説は最終巻まで出てるの?)。 ショートカット少女が憧れの謎の人物を「あの人」と呼ぶ所が、「ストリート・ファイター・ゼロ」シリーズを彷彿とさせるなぁ、なんてのは勿論余談だ。 原作漫画もテレビ・アニメ版もよく知りはしないのだが、「ネウロ」のアニメ版を初めて見た時、原作そっくりの絵だ!って、ちょっと感動した。
何というか、ぶっちゃけ、画力がアレな漫画をアニメ化すると、大抵イヤに垢抜けた感じになってしまうもので、即ち、ヒロインの女の子なんかもヤケに萌えな感じになってしまうもんだけど、「ネウロ」は原作のイマイチ華の無い絵を最低限整えてるだけな感じな所が、何か小気味好かった。 …っていうか、萌えなアレンジの施されない弥子ちゃんが作品内のみならず番組スタッフにも女の子扱いされてない感じがして、それが却って萌えた(笑)。 五月五日氏の「かるかん!」が単行本化された。今は亡き『メガプラス』誌に連載され今も後継誌『0EX(ゼロエクス)』誌で続いているこの漫画は、P.P.(Personification-Pet)という人間の形態をした動物―獣人ペットの猫娘珠ちゃんと、その飼い主である小説家ほづみさんと周りの人々のドタバタ・ギャグだ。
いちいち納得出来る理屈の通ったギャグをぽんぽんとテンポよく繰り出してくる所が大変小気味好い。 他にも好ましい点は幾つもあるが、特にイイなあと僕が思うのは、主人公が皆大人―いや珠ちゃん達P.P.はガキンチョっぽいけど(笑)周りのレギュラー・キャラ達は皆社会人(?…怪しいのも居るが)の大人―で、こういう大人が主役のギャグ漫画は例えば「こち亀」然り、世の中そう捨てたもんじゃなさそうだって感じさせてくれて、好きだ。 友達から返してもらった荷物の中身に、SABE『地獄組の女』1~4巻(全4巻)もあった。
今読み返して、印象も感想も全く変わらない。 それはその過激さがどうこうじゃない。テーマとドラマにやはり重みがある。一貫したものが通っている。 如何にもSABE氏的なおフザケは、勿論ふんだんにあって、地獄組に改造された主人公は、怪人バニー女―バニー・ガール姿の少女だし、平戦闘員は何故かバスケのユニフォームを着ていて、バスケット・マンと呼称される。 シリアスな残酷シーンも、ナンセンス・ギャグ漫画風のいい加減な絵で描かれたり、よくある、マジメなテーマもあるかも知れないが基本的にはギャグ漫画だ、な作品そのものの外観だ。 ところがこの作品は、そんなギャグ漫画的カオスをしれっと、それこそが人間の心の闇だ、本性だ、世の中だ、と断じ、狂った世界の描写として解釈してしまう。 その妙なリアリティーと空恐ろしさの要因に、登場人物に"マトモ"な奴が居ないというのもあるだろう。 冷静に客観視出来る奴等も居る、でも悪役だ。イカレた人殺しだ。 「キサマいったい今まで何人殺してきた!」「およそ一万二千人だ」 そんな悪党だからこその客観視で、だからこそ、 「元々調和って言われてるものだって生物同士が個々の種の繁栄と存続のために勝手にやり合っていたものが煮詰まってそうなったってだけのことだし」 とさらっと言えてしまう。寧ろ“マトモ”な奴が居ない世界観こそリアルなんじゃないか? ナンセンス・ギャグ、荒唐無稽な展開、いい加減な絵―それ等を以って成す決して曲がらない骨太のドラマ/テーマ。 これは、マイナー/エロ漫画シーンの鬼子、いや、そもそもSABE氏作品としても鬼子なんじゃないか? 友達に数年間貸しっ放しにしてたのを返してもらった、その荷物の中から、後藤明夫『Jラップ以前』と鎌やん『アニマル・ファーム』が出てきた。
が。 これ等について語る文章は簡単には書けないので、また今度(じゃあいつもは簡単に書いてるのか? いやいやいや(笑)!)。 にわのまこと「真島クンすっとばす!!」はジャンプ的でなかったか否か。
天下一武道会とか暗黒武術会だとかじゃなく、リアル・スポーツものの体裁の格闘競技漫画がジャンプで連載されたのは珍しかった。 「修羅の門」や「餓狼伝」の様な講談社系格闘ものをジャンプ的にやった作品、という感じがした。 にわの氏が凄く誠実だと思うのが、氏は本来プロレス・ファンだって事で。 にわの氏は、「ターキージャンキー」という、リアル格闘技全盛の時代にあくまでエンターテインメント/ショーとしてのプロレスに拘るプロレスラー/エンターテイナー滝念五郎を主人公にした漫画も描いている。 一方で、日本の古武術家が現代格闘技トーナメントに出場する「真島クン」を描いている。 傑作ギャグ「ザ・モモタロウ」の作者は面白い漫画を描くだけでなくとても誠実な作家って感じがする。 |
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