原英史『「規制」を変えれば電気も足りる』(小学館、'11.08.01.)
実に話の早い本である。 世の中の色々なものの仕組みや決め事とその(不合理な)根拠について、明快に示している(いちいちラーメン屋に喩えてるのが…解り易い(笑))。 刊行が先の震災後であったが故のこのタイトルだろうが、実際、発送電事業についても簡潔に謎解きされている(p65~78)。 発送電事業を大手集約としているが故に、各自治体/各企業/各個人による小規模発電という選択肢が有り得ず、水力等による発電は有効と見做されなかったのだ。 それは、室田武『原発の経済学』(朝日新聞社、'93.08.15.)でも詳しく語られている通りで、即ち、原子力を使用し続けなければならない技術論的/資源問題的根拠は無いのだ(実は石油節約的じゃないし)。 が、ふとN.H.K.「ニュースで英会話」観てたら(3/9再放送分)、原子力には温室効果ガスを出さないからエコだとかコストが安いとか安全だとかいった、人々が信じている神話が有る、っていうよく言われるハナシをしてたんだけど、原子力の「神話」として人々が信じてたのは、危険なのは百も承知だが、次期代替エネルギーとして有効であるとか唯一のものであるから必要悪として仕方無いって事であって、安全だとかクリーン・エネルギーだとか思ってた奴居る訳ねーだろ(だから、斉藤和義「ずっとウソだった」( http://www.youtube.com/watch?v=b01yohRgfyc )はその意味ではピンと来なかった。しかし、よく歌った!)! 「この福島の事故は本当に世の中何が起こるか分からないという事を、世界中に警鐘を鳴らした」って…。既にスリーマイルが有ってチェルノブイリが有ったのに。予想された事態だろ! だからこそ、そもそも有効でないって事が周知されなきゃ無くせないと思ってたのに…(それにしても「日本終了と引き換えにしてまで原発続ける理由はどうしてもわかんないスよね」(いましろたかし『原発幻魔大戦』(エンターブレイン、'12.3.8、p80))。
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