|
「しかし、日本のキッズの口語はなんて美しいんだろう。実は“日本語がダメになった”時代なんて一度もなくて、それは粋な若者の間で常に進化を遂げてきたのだ」
(磯部涼 『ヒーローはいつだって君をがっかりさせる』) 糸井重里監修『オトナ語の謎。』(新潮社)は、インターネット・サイト「ほぼ日刊イトイ新聞」に連載されたものを纏めたものだが、これが実用書としても機能しているとして、それはそもそもの作り手の本意ではなかったろう。 それは前文に、イトイ少年の「あなたは」という言葉に突然激怒した教師のエピソードを挙げている事にも窺える。日本語として正しくても、オトナの世界ではそれは通用しなかった、どうやらオトナの世界特有のオトナ語とでもいうべきものがある様だとその時から意識し始めた、との語りには反骨の性根が見て取れる。 本書で挙げられている「オトナ語」は皆、会社人ならば日々触れ、使っているもので、それぞれに為される説明も、なるべく下らない茶々入れに留められ、由来などについては語られない。即ち、用語辞典的な意義は本来全く無い(その点で、あくまで学術書から逸脱していない早川いくを『へんないきもの』とは異なる)。 じゃあ、何も言ってない本なのだろうか。 是も非も述べず、ただ存在する事が、ある事柄への批判となるという批評性も存在するのだ。 5/5(土)、コミティア80、東京ビッグサイト(東1,2ホール)、け22a「時計屋」。今度の新刊は『中村紀洋子(なかむらのり・ひろこ)の行こまい! ドラゴン・ロード』です。ウソです。
生楽器の音楽と、機材による音楽があって、ヒップホップは言うまでもなく後者な訳だが、にも拘らず肉声がメインに据えられ、そのスキルが非常に問われるという考えてみれば不可思議なジャンルだ。
ボス・ザM.C.という人は、その絶対的な表現力とは裏腹に声量・声質についてはラッパーとして特異ではないタイプとしてカテゴライズされていた筈だ…った。 ザ・ブルーハーブのニュー・シングル「PHASE3」、c/w曲「C2C4」のボスのフロウは、音楽詞の意味を汲まず音として聴き流すリスニングを嫌うボスには悪いが、音として大変素晴らしい。ともすれば嗄れているとすら言われそうな程に掠れ乾いた声が正確にリズムを刻む。これはラップの魅力そのもので、ヒップホップの魅力そのものだ。 「フェイズ3」とはよく言ったもので、彼等はまた一つ新しくなって帰ってきた。 「のだめカンタービレ」の感想を、今回のテレビ・アニメ版しか知らないまんま述べてみよう。
単行本の帯に「こんなに笑えるクラシックがあったのか!?」とあるが、そういう語られ方をする作品とも思えない。これは良質なグローイング・アップ・ストーリーだろう。千秋君の成長物語とすると、野田恵ちゃんはただのトリックスターって事になってしまうが、彼女も「今のままじゃ千秋とはいっしょにいれない」と指摘されてしまって、主人公である事が示される(笑)。彼等の友人峰君なんかの苦悩の描写もあって、同様のテーマを読者に近いレベルでも描いてみせている。 それらを実際的な技術やシーンの実情と絡めて描くのは、高レベルなスポーツ漫画と同様の手法で、そつが無い。 ただ、作品中で破天荒とされている事がどれほど破天荒な事なのか、ピンと来ない部分も、無いではない。 放映終了した「シュガーヒル・ストリート」だが、紹介されるべき者はまだまだ居た。
ザ・ブルーハーブ、M.S.C.、テンプルA.T.S.、イルリメ…なんてトンガったセレクトでなくて、彼等(シュガーヒル出演陣)周りの面子で1人居る。 ゴアテックス…独特の低く野太いダミ声は、客演として重宝されるが、1曲丸ごとましてやアルバム1枚をソロで作るのは難しいと言われていた。 しかし、'04年にリリースされたフル・アルバム「Reload」は、自身の特長をよく分析し生かしきった快作であった。 当時のレビューでどファンクと讃えられ、ファンクというともっと素朴で乾いたイメージを抱きがちな僕なども、確かに機械油の汚れがベットリとこびりついた様なこんなファンクもあるよなと思った。 これが唯一の方法で、この後はもう彼が押し出される事はあり得ないだろうか。 好むと好まざるとに拘わらず、日本のラッパー/ヒップホッパーで決して忘れてはならない人物だと思う、彼は。 スペース・シャワーのサイト(http://www2.spaceshowertv.com/DAX/)で、またボーっとM.S.C.「音信不通」のP.V.を観てたら、ふと、メンバーのO2ってラッパーの出だしのラインが耳に引っ掛かってきた。
「どうしたの、目出し帽なんかしてめかし込んじゃって。仕事か、行ってらっしゃい。お前が好きなカーソルで合わせてボタンを押すだけのアレとおんなじだから楽しんでらっしゃい」 …凄い。 ゲームと現実の区別の付かなくなった若者、なんて言葉はテレビからよく聞こえてくる。この物言いをそのまま歌う詞があったら、それにはクリエイティビティのカケラも無いと言わざるを得ないだろう。 やはりハードコア・ヒップホップは馬鹿に出来たもんじゃない。 それにしても、「どうしたの目出し帽なんかしてめかし込んじゃって」…こんな身も蓋もない韻詞を僕は聴いた事が無い(笑)。 |
CATEGORY
≫ 私的 (30)
≫ 日記 (75)
NEW
COMMENT
TRACKBACK
LOG
PROFILE
LINK
TOOL
PRODUCE
BANNER
|
||