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07_ 2026
五月五日氏の「かるかん!」が単行本化された。今は亡き『メガプラス』誌に連載され今も後継誌『0EX(ゼロエクス)』誌で続いているこの漫画は、P.P.(Personification-Pet)という人間の形態をした動物―獣人ペットの猫娘珠ちゃんと、その飼い主である小説家ほづみさんと周りの人々のドタバタ・ギャグだ。
いちいち納得出来る理屈の通ったギャグをぽんぽんとテンポよく繰り出してくる所が大変小気味好い。
他にも好ましい点は幾つもあるが、特にイイなあと僕が思うのは、主人公が皆大人―いや珠ちゃん達P.P.はガキンチョっぽいけど(笑)周りのレギュラー・キャラ達は皆社会人(?…怪しいのも居るが)の大人―で、こういう大人が主役のギャグ漫画は例えば「こち亀」然り、世の中そう捨てたもんじゃなさそうだって感じさせてくれて、好きだ。


 
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2008-04-01 (Tue) 23:59:58
友達から返してもらった荷物の中身に、SABE『地獄組の女』1~4巻(全4巻)もあった。

今読み返して、印象も感想も全く変わらない。
それはその過激さがどうこうじゃない。テーマとドラマにやはり重みがある。一貫したものが通っている。

如何にもSABE氏的なおフザケは、勿論ふんだんにあって、地獄組に改造された主人公は、怪人バニー女―バニー・ガール姿の少女だし、平戦闘員は何故かバスケのユニフォームを着ていて、バスケット・マンと呼称される。
シリアスな残酷シーンも、ナンセンス・ギャグ漫画風のいい加減な絵で描かれたり、よくある、マジメなテーマもあるかも知れないが基本的にはギャグ漫画だ、な作品そのものの外観だ。

ところがこの作品は、そんなギャグ漫画的カオスをしれっと、それこそが人間の心の闇だ、本性だ、世の中だ、と断じ、狂った世界の描写として解釈してしまう。
その妙なリアリティーと空恐ろしさの要因に、登場人物に"マトモ"な奴が居ないというのもあるだろう。
冷静に客観視出来る奴等も居る、でも悪役だ。イカレた人殺しだ。

「キサマいったい今まで何人殺してきた!」「およそ一万二千人だ」

そんな悪党だからこその客観視で、だからこそ、

「元々調和って言われてるものだって生物同士が個々の種の繁栄と存続のために勝手にやり合っていたものが煮詰まってそうなったってだけのことだし」

とさらっと言えてしまう。寧ろ“マトモ”な奴が居ない世界観こそリアルなんじゃないか?

ナンセンス・ギャグ、荒唐無稽な展開、いい加減な絵―それ等を以って成す決して曲がらない骨太のドラマ/テーマ。
これは、マイナー/エロ漫画シーンの鬼子、いや、そもそもSABE氏作品としても鬼子なんじゃないか?

 
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2008-03-25 (Tue) 23:59:58
友達に数年間貸しっ放しにしてたのを返してもらった、その荷物の中から、後藤明夫『Jラップ以前』と鎌やん『アニマル・ファーム』が出てきた。

が。

これ等について語る文章は簡単には書けないので、また今度(じゃあいつもは簡単に書いてるのか? いやいやいや(笑)!)。

 
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2008-03-18 (Tue) 23:59:58
にわのまこと「真島クンすっとばす!!」はジャンプ的でなかったか否か。

天下一武道会とか暗黒武術会だとかじゃなく、リアル・スポーツものの体裁の格闘競技漫画がジャンプで連載されたのは珍しかった。
「修羅の門」や「餓狼伝」の様な講談社系格闘ものをジャンプ的にやった作品、という感じがした。

にわの氏が凄く誠実だと思うのが、氏は本来プロレス・ファンだって事で。

にわの氏は、「ターキージャンキー」という、リアル格闘技全盛の時代にあくまでエンターテインメント/ショーとしてのプロレスに拘るプロレスラー/エンターテイナー滝念五郎を主人公にした漫画も描いている。

一方で、日本の古武術家が現代格闘技トーナメントに出場する「真島クン」を描いている。

傑作ギャグ「ザ・モモタロウ」の作者は面白い漫画を描くだけでなくとても誠実な作家って感じがする。


 
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2008-03-11 (Tue) 23:59:58
小石川ふに『ゆるユルにゃー!!』第1巻発売で、フニッパーズ(ふにさんのファンをこう呼ぶ。嘘。呼ばない)は結構な盛り上がりな様。

ほのぼのとした作品にささやかな毒が無い場合、深みが無く思える事がある。
ふに氏の作風というのはそれと違って、そのキャリアの初めのレディス・コミックから(いつかの『コーヒーブレイク』誌に掲載された作品がデビュー作なら、男性誌の方が先って事になるけど)一貫して、柔らかく優しい世界観を極めて自覚的に描いていて、その為に手放しのほのぼの漫画と違って、冷静でニュートラルなスタンスを保つ。

「誰ひとり居ない深き森の奥にあるという…迷いの森の門!!」
「誰ひとり居ないって少なくともコレ手入れしてる人居るだろ?」

普通、それは、物語から夢を奪い、ほのぼのした漫画ならほのぼのさに水を差し、ブッとんだ漫画ならその勢いを殺ぐ事になる。
が、それはテンションを一定に保つという事でもあり、変わらない日常を描くなら、それは似つかわしい。お笑いが、常識を踏まえていてこそ笑える様に、夢物語も現実的解釈を経てこそ安心して読めるのだ、とも思える。

ふに氏は確かに他に無い1ジャンルを築いていて、それには少なからぬニーズがある筈と思っていたが、氏の作風の象徴とも言える本作が特に話題になるのも無理は無い、かも(…寧ろ、この作風のままレディス・コミック/過激な恋愛を描いているという事に改めて驚いた(笑))。

 
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2008-03-04 (Tue) 23:59:58
特に書く事も無いので。

先月位にテレビで「8mile」をやってたのを録画したまんまにしてたんだが、やっと観た。
随分前の映画だし、ネタバレなど気にせず話す。

若いラッパーがバトルで勝つっていう、そのまんまのサクセス・ストーリーで、なら、いつかのBボーイ・パークのM.C.バトルで、M.S.C.のプライマルが対戦相手ではなく審査員のハブ・アイ・スクリームを延々罵倒し続けたとか、更にその大会では同じM.S.C.のカンが大会自体を批判しながら優勝してしまったとかって話を聞いた事があるけど、事実は小説より奇なりだなぁ、って…。

いや。この映画の見所はそういう点じゃないのかも、とも。

エム演じる主人公のラッパー、ラビット青年はホワイト・トラッシュ―アメリカの白人貧困層。「マジムカつく 上級生がお袋とセックス」

彼がライバル、パパ・ドックの出自を暴いてみせるのは、この映画に対してある、白人がブラック・カルチャーでまで勝利を収めようという企みだ、っていう批判へのエクスキューズにはなっている。

「お上品な私立学校出身 ギャングスタが笑うぜ」「家族はみんな仲良し 一緒に暮らすペアレンツ」
「俺はホワイト・トラッシュ 文句あるか」「お袋とトレーラー住まい カネもない 大きなお世話だクソどもめ」

もし、このカルチャーがどん底の下層民の魂の叫びなら、白人も黒人もない、この2人のどちらがこれに相応しいだろうか? という意味での。

この映画を撮った者の意図がどうあれ、主役を演じる彼自身にとってはただ事実でしかないのだろう。

サクセス・ストーリーと言ったって、まだたった1回地元の大会で優勝しただけだし、ホールを沸かせた後工場の夜勤へと戻ってゆくラストは、地に足が着いている。


 
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2008-02-26 (Tue) 23:59:58
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